
粉体(ふんたい)を装置や機械で移送するとき、
「うまく流れない」
「詰まって止まる」
「粉が飛び散る」
「ペレットが壊れてしまう」
といったトラブルにお悩みではありませんか?
実は、粉体の移送にはちょっとしたコツがあり、移送時に工夫をすることで、移送トラブルを減らすことができます。
この記事では、粉体移送時に発生しやすい3つの問題と、その防止のためのポイントをわかりやすく紹介しています。
1. 詰まり(ブリッジ・ラットホール)を防ぐには?
粉体はサラサラしているように見えても、粒の形や湿度、性質によっては出口付近で固まってしまうことがあります。
よくある詰まりの原因
- ブリッジ:粉体が出口の上にアーチ状に固まり、ふたのように塞ぐ現象
- ラットホール:中心部分だけが流れて、周りの粉がホース内やホッパーの壁面にとどまってしまう現象

詰まりを防ぐ工夫
- ホッパーの傾斜角度を大きくして、自然に流れるようにする
- エアーを吹き込むことで、粉を持ち上げて詰まりを防止する
- バイブレーター(振動装置)を使って、固まった粉を振動で落とす

2. 飛散(粉塵)を減らすには?
粉体は軽く舞いやすいため、空気中に飛び散ると周囲が汚れるだけでなく、作業者の健康や製品の品質にも悪影響を及ぼします。
飛散を防ぐ工夫
- 排気フィルターや集塵機を取り付け、装置外への拡散を防ぐ
- 密閉型の装置を使って、空気中に粉が出ないようにする
- 吸引搬送(真空式)を活用して、開放せずに吸い込む方式にする
3. ペレットや顆粒の破損を防ぐには?
粉体の中には、やわらかい粒(ペレットや顆粒)が含まれていることもあります。移送中の圧力や衝撃で、これらが割れてしまうと、品質に大きな影響が出てしまいます。
破損を防ぐ工夫
- 低速・低圧で搬送できる方式(例:吸引式)を選ぶ
- 粉体と空気の比率を調整して、流れをやさしくする
- 長距離搬送では、途中にクッション構造を設けることで衝撃を減らす
まとめ:粉体移送の成功は、粉の性質を知ることから
粉体の移送トラブルは、「なぜ詰まるのか?」「なぜ飛び散るのか?」「なぜ壊れるのか?」という問いをしっかり考えることで、対策が見えてきます。
- 詰まりには、形状と振動やエアーの活用
- 飛散には、密閉や吸引の工夫
- 破損には、やさしい搬送方式の選定
粉体の性質と装置の動きを理解しながら、最適な移送方法を選ぶことが、現場の効率化と安全性アップにつながります。
粉体移送でお悩みの方は、まずは現場の課題を整理して、改善ポイントを一つずつ見つけていくことが大切です。
株式会社エイチツーでは、粉体移送のデモ機を貸出ししています。
実際のポンプを実際の現場でお試しいただくことが可能です。
この粉体はポンプで移送できるの?
詰まりや故障に悩んでいるから、実際にポンプを使ってみてから購入を決めたい。
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