
粉体の移送において、「粉が飛散する」「詰まる」「作業が重労働」といった問題に直面していませんか?
そんな課題を解決する手段の一つが、「粉体バキュームポンプ」です。
この記事では、「粉体 バキュームポンプ」にまつわる疑問にお答えしながら、仕組み、メリット・デメリット、導入のポイントをわかりやすく解説します。
1. 粉体バキュームポンプとは?
粉体バキュームポンプとは、真空の力(負圧)を利用して粉体を吸引・搬送する装置です。
ブロワーやスクリューを使った搬送と異なり、粉体が空気の流れに乗って搬送路を通過する方式で、粉の舞いや飛散を防ぐ密閉性に優れています。
2. 粉体搬送の仕組み:真空の力で吸い上げる
バキュームポンプによる粉体搬送は以下のような流れで行われます。
- 搬送先に真空(負圧)を作る
- 粉体供給口が大気圧になる
- 圧力差によって粉体がホースやパイプ内を移動
- サイクロンやフィルターで粉体を捕集
- 空気だけを排気
この仕組みにより、粉体が外部に漏れることなく、安全に運搬できるという大きな特徴があります。
3. 粉体バキュームポンプのメリット
1. 密閉搬送で粉塵飛散を防止装置が密閉されているため、作業環境がクリーンに保てます。
食品や医薬品などの異物混入防止が必須な現場に最適です。
2. 人力作業の大幅削減
袋から粉をすくって投入する重労働を、自動搬送に置き換え可能。腰痛・作業時間の問題を改善できます。
3. 清掃・メンテナンスがしやすい設計も可能
分解洗浄しやすいサニタリー仕様の装置もあり、衛生管理が求められる工場でも安心。
4. 多種多様な粉体に対応可能
細かい粉からペレット状の顆粒まで、吸引力や搬送条件を調整することで対応できます。
4. デメリット・注意点
1. 搬送距離に制限がある
軽量な粉体ほど長距離搬送に向きますが、比重の重い粉体や粒子径が大きいものは注意が必要です。
2. 初期コストが高め
密閉構造・フィルター・真空源(エジェクターや真空ポンプ)が必要なため、導入費用が他方式より高くなる場合があります。
3. 粉体の性質に左右される
湿気で固まりやすい粉や帯電しやすい粉では、詰まりやホースへの付着が起こりやすく、対策が必要です。
5. 粉体バキュームポンプの選定ポイント
1. 粉体の性質
- 粒径(μm)、比重、吸湿性、凝集性
- 飛散のしやすさ
2. 搬送距離・高さ
- 水平方向、垂直方向の距離に応じて真空源の能力を見積もると◎
3. 搬送量・サイクル
- 日あたり/時間あたりの搬送量から、適切なサイズとタンクの容量を選定
4. 清掃・メンテナンス頻度
- 洗浄のしやすさ、部品の着脱性、消耗品(フィルター等)の交換周期
6. 他方式との比較(簡易表)
搬送方式 | 特徴 | 向いている粉体 | 飛散防止 | メンテナンス |
---|---|---|---|---|
バキューム式 | 密閉・安全・自動化 | 微粉、軽量粉 | ◎ | 〇 |
ブロワー式 | 長距離対応、コスト抑制 | 乾燥した粗い粉 | △ | △ |
スクリュー式 | 確実な定量搬送 | 粘性粉、湿り粉 | × | △ |
まとめ:バキュームポンプは現場改善の起点になる
「粉体 バキュームポンプ」は、安全性・清潔性・作業性の3拍子がそろった粉体搬送です。
一方で、粉体の特性や現場環境によっては注意すべき点もあります。
導入にあたっては、必ず現場条件と粉体の性質を明確にしたうえで、
デモ機のテスト搬送や、専門メーカーへの相談を行うことが、失敗しない導入への第一歩です。
株式会社エイチツーでは、バキュームポンプSCシリーズの粉体移送をお試しできます。
こんな粉体の移送はできるかな?
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